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Column

2025.7.31

「空手で世界一。そして俳優へ」――二つの夢を追い続けた大内美里沙選手の選択

4歳で空手、5歳で舞台へ。始まりは“二刀流”の幼少期
空手を始めたのは4歳。翌年にはダンスを通じて舞台にも立っていた。
「空手と演技、どちらも楽しくて、どちらもやめられなかった」
そんな彼女の幼少期は、型の演武で表現する武道と、ステージで魅せる芸術、その両方に育てられた。

小学校・中学校と両立を続けながら「俳優になる」という夢はいつも心の奥にあったという。

中学3年、予定外の敗北がすべてを変えた
「日本代表に初めて選ばれた年、全国大会で優勝して空手を引退する予定でした」
しかし、まさかの敗北。入賞すらできなかった。
「このままでは終われない」――心に火がついた瞬間だった。

もともと大学まで進学できる私立に通っていたが、空手の強豪校を選び、寮生活を送りながら競技に集中する道を選ぶ。

「人生の舵を切ったのは、自分の意志。両親も“自分で決めたなら応援する”というスタンスでした」

高校1年で日本一、ジュニア世界王者に。そして“世界”の舞台へ
高校進学後、彼女の努力はすぐに結果につながる。高校1年で日本一に輝き、その年のジュニア世界大会でも優勝。

そこから彼女は、JOCの「次世代強化選手」に選出。パリ五輪を見据えた合宿や、オリンピアンたちとの海外遠征に帯同する日々が始まった。

「技術よりも、人としての在り方を学びました。勝っても、負けても、どう振る舞うか。一流選手の姿勢に圧倒されました」

空手の表現力は演技に通じる。「型」で培った“伝える力”
空手の「型」はただの技の連続ではない。
「自分の性格や思いが表現に出る競技です。相手がいない分、自分の内側から何を伝えられるかが問われる」

この“伝える力”こそ、俳優という仕事にも必要なスキルだった。

「空手で学んだ表現力が、演技にも必ず活きる。そう信じています」

同志社大学進学の理由は“人との縁”と“可能性”
大学は同志社大学を選んだ。空手部がありながら、俳優業との接点もあると感じたからだ。

「ブランドだけじゃなく、人脈や繋がりってすごく大事だと思ったんです。同じ卒業生というだけで仕事の縁ができたりする」

その予感は的中。実際に同志社出身の演出家とつながり、舞台出演のチャンスを得ることになる。

社会人1年目、もう一度空手と向き合う
大学卒業後はすぐに俳優の道に――とはならなかった。
「タイミングが合わなくて、あと1年だけ空手を続けようと決めました」

岡山県の企業に所属し、実業団で競技を継続。ナショナルチームの選考など、最後の勝負に挑んだ。

「大学卒業でやめる予定だったんですけど、気持ちに区切りがつかなくて。あと少し、納得するまでやろうって思ったんです」

空手を経て、本気で俳優へ。「夢を語るには、結果で証明したかった」
空手をやりきったからこそ、いま俳優の道を堂々と歩める。

「夢だけ語っても、説得力がないと思ったんです。だからこそ、まずは自分の中で何かを達成して、その上で俳優を目指したかった」

空手で全国、そして世界の頂点を経験し、人としての姿勢も学んだ。それが今、彼女の背中を押している。

これから俳優として生きていく。空手で培った「覚悟」を武器に
現在はオーディションに挑戦しながら、舞台や映像の世界で活動中。
空手で磨いた表現力と覚悟を武器に、彼女は次なるステージで勝負を続けている。

「空手は私の土台であり、誇り。これからは俳優として、日本一、世界一を目指します」

二つの世界を本気で生き抜いた彼女だからこそ、生み出せる表現がある――。

後記
「空手も俳優も、自分の人生にとって嘘をつけなかった」と話す彼女。
多くの人が何かを諦めて一つの道に進む中で、彼女は自分の気持ちに素直に、妥協せずに進んできた。

どちらかに決めるのではなく、“どちらも”を貫いた結果、空手でも俳優としても、自分らしい道を切り開いている。
そんな姿は、今まさに夢と現実の狭間で迷っている誰かの背中をそっと押してくれるはずだ。

YouTube番組「アスリートキャリア」出演中
▶【女性アスリート応援】空手日本代表の挑戦と夢!世界チャンピオンが俳優の道に進んだ裏側に迫る![大内美里沙]

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