スポーツコミュニティ


コラム

Column

2025.7.3

スポーツが教えてくれる、人生で最も大切なこと:弊社代表 中村の原点と哲学

弊社代表の中村は、かつて情熱を傾けた体操競技と、現在の幼児体育事業を通じて、「スポーツは人間教育の場である」という揺るぎない信念を貫いています。その原点は、彼が学生時代の教育実習で経験した「ある事件」にありました。

荒れた中学校での衝撃的な出会い
教員免許取得のため母校の中学校へ教育実習に赴いた中村は、変わり果てた学校の姿に衝撃を受けます。職員室で喫煙する生徒、廊下を飛び交うロケット花火。平和な田舎の学校は、まるで映画のような荒れた場所に変貌していました。

彼が担当したのは1年生でしたが、学校を荒らしていたのは3年生の「不良グループ」。直接関わることはなかったものの、中村は彼らとの接点を見つけようと、彼らの「生態観察」を始めます。遅刻してきて早く帰る彼らを「遅刻してきて早く帰る社長」と苦笑しつつ、どうすれば彼らと心を通わせられるか模索していました。

 

バック転が不良たちの心を開いた日
体操漬けだった中村が思いついたのは、シンプルな誘いでした。「昼休み、バック転教えてあげるから体育館来ない?」

この誘いは意外なほどあっけなく、不良グループの生徒全員が体育館にやってきました。バック転ができるようになれば、学校のヒーローになれるという不純な動機だったかもしれませんが、危険を伴う体操の補助を通じて、「絶対離さないでよ!」と、彼らは年相応のあどけない表情を見せました。この瞬間、信頼関係と意思疎通という、スポーツだからこそ自然に生まれる状況が形成されたのです。

翌日、彼らは「オラオラ」とした態度ではなく、満面の「ニコニコ」笑顔で体育館に現れました。この経験が、中村のスポーツに対する認識を根底から覆すことになります。それまでプロ選手の華麗な技や自分が楽しむものだと考えていたスポーツが、彼らとの関わりを通して全く異なる意味を持つことを知ったのです。

 

スポーツは「コミュニケーション」であり「人間教育」の場
この経験から中村は、スポーツが持つ二つの大きな力に気づきます。

「むちゃくちゃコミュニケーションツールになる」:普段は「うっせえよ」と返される生徒たちが、スポーツを通じて笑顔で饒舌に話すようになりました。スポーツは、心を解き放ち、本音で向き合える特別な場となるのです。

「教育的なツールになる」:スポーツを教えることで、生徒たちは素直に耳を傾けるだけでなく、普段は話さないような悩みまで打ち明けるようになりました。ある生徒が母親との関係に苦しんでいる現状を打ち明けた際、中村はスポーツの場がなければ、彼をただ「酒を飲んでる悪いやつ」として終わらせていたかもしれないと語ります。スポーツが彼らの心をオープンにし、信頼関係を築けたからこそ、真のSOSを受け止めることができたのです。

この経験を通じて、中村はスポーツに人の心を動かし、人間性を育む計り知れない可能性を確信しました。

 

日本のスポーツ文化に根付く「道」の精神
中村が幼児体育の会社を創業したきっかけは、まさにこの教育実習での経験にあります。私たちは体操を通じて、子どもたちに「挨拶」「弱者への配慮」「リーダーシップ」といった人間としての基礎を築くことを最も重視しています。

日本のスポーツ文化は、海外から見ると独特だと中村は指摘します。私たちが事業を展開する台湾では、スポーツは単なるフィットネスであり、人間教育の概念はほとんどありません。しかし、日本には「柔道」「剣道」といった「道」のつくスポーツが多く存在します。これは、単に勝利や一番になることだけでなく、「道を極める」過程や人間としてのあり方を重んじる、日本の精神性が表れています。

海外では金メダリストが最高のコーチとされる一方、日本では柔道や剣道の「師範」と呼ばれる人々が、必ずしも優れた成績を収めているわけではなくても深く尊敬されます。これは、優れた技術だけでなく、人としてどうあるべきかを追求する「道」の精神が、指導者のあり方を定義しているからです。礼儀、時間厳守、チームワーク、先輩後輩への敬意など、人間としての基本的な規範をスポーツの場で教えることが、日本の指導者のスタンダードなのです。

 

スポーツが与えてくれる、次世代への「宝物」
教育実習最終日、不良グループの生徒たちが中村に手渡したのは、大きなサボテンでした。「枯れないし、水もいらないし、日に当たっておけば大きくなる」という彼らなりの配慮が、何よりも嬉しかったと中村は語ります。

中村は、これまでスポーツで培ってきた経験や価値観は、どの業界に進んでも必ず役立つと強調します。特にスポーツ業界、そして幼児体育の分野で、その素晴らしい宝物を次世代の子どもたちに継承していくことに喜びを感じています。日本のスポーツ文化が持つ「人間性」を育む力こそが、私たちが世界に誇るべき、そして未来へ大切に受け継いでいくべき宝物であると信じています。

弊社の代表である中村の講話は、スポーツの持つ本来的な価値と、それが私たちに与える計り知れない影響を改めて教えてくれます。単なる勝敗や技術の習得を超え、人間として成長するための重要な「道」がスポーツにはある、というメッセージは、現代社会において特に意義深いものだと感じます。


【コラム】トランポリンがくれた、人生の転機と「共育」の理念

【コラム】スポーツのチカラを仕事に!~急成長業界で、君は何を掴む?~

募集要項

メールでのお問い合わせはこちら

お電話お問い合わせはこちら

tel:045-565-9128

受付時間 : 平日9:00~18:00
(土日祝、GW、夏季休暇、年末年始を除く)

採用情報RECRUIT INFORMATION

詳細はこちら >

メディア情報MEDIA INFORMATION